こんにちは
院長の櫻井です
いま雑誌を見てもインターネットを見ても美容医療についての情報が氾濫しています
美容医療といっても範囲が広いので、ここでは私の専門分野のレーザーについて話を絞りましょうか
毎年毎年新しい機械がでてきて、基本的に同じIPL(フォトフェイシャル)でもいろいろな機種が世の中には
存在します
しかも、メーカーは「今回のこの新機種はここがこれだけ素晴らしい」と誇張し、さらに悪いことには、
そのメーカーのひも付きの医者が美容皮膚科学会誌などでメーカーにお金を
出してもらって「この機械はこんなにいい性能です」などと論文を発表するんですから、医者の中でも、
にわか仕込みの美容皮膚科医なんかだと、本当にその機械がいいかどうかわからずとりあえず流行に
乗り遅れまいとすぐに新しい機械を採用して、元を取ろうと集客に躍起になってそれをホームページやら
雑誌やらでやたら宣伝するものだから、普通の人には何が正しいのやらわけがわからなくなります
しかも、そういうリニックは機械がどんどん増えていきますから、普通の人から見ると「レーザーがたくさん
あるすごいクリニック」という嘘の印象を受けてしまい、そういうところが流行っていってしまうんですね・・・
整理してみましょうか。
たとえば、しみに話を絞れば、治療は基本的には
・Qスイッチ・レーザー
・IPL(フォトフェイシャル)
・イオン導入
・外用薬
・内服薬
・レーザートーニング
(・炭酸ガスレーザー)
だけです。(私は肝斑に対するトーニングの治療効果は眉唾だと思っています。)
この中で特にいろいろあるのがIPL(フォトフェイシャル)です。
波長がどうだとか、(しょぼい)ラジオ波がついているとか、いろいろ微妙な差があり、確かに機種による優劣は
ありますが、基本は同じフォトフェイシャルなんです。
しみ(老人性色素斑・雀卵斑)に対する100点満点の治療はQスイッチ・レーザーだけで、
元来フォトフェイシャルは50点そこそこの治療です。(その分、ダウンタイムが
ない、赤み、ハリに対する効果もある。)
それを54点ですよ、とか、60点ですよ、とか、騒いでいるのが、
新機種の広告合戦なわけです。
シャルムクリニックでも、優れたフォトフェイシャルは採用しています。これは冷却システムがしっかりしており、
さらに、肝斑を悪化しにくくするようフィルターをかけられる、非常に優れた機械ですが、しかし、いくら優れて
いるとはいえ、基本的にはフォトフェイシャルなわけですから、治療効果には限界があるわけです。
私は、カウンセリング時には、フォトフェイシャルのみでは治療効果に限界があること、結果的にQスイッチ・
ルビーレーザーを使用する可能性もあること、を必ずお伝えするようにしています。
よく他院のフォトフェイシャルで改善しなかったので別のフォトフェイシャルを試したい、という方がいらっしゃ
いますが、それが診断違い(ADMや肝斑の誤診)ではない場合でも、私は原則としてその場合フォト
フェイシャルはおすすめしません。
たとえるなら、50点の治療で改善が見られない方が60点の治療をしても大きな変化は
みられないだろう、という判断です(※当院のフォトフェイシャルが60点という意味ではなくあくまで例えです)。
50点の治療でダメなら、100点の治療をするべきなんです。
すごく強力なフォトフェイシャルの話を耳にすることがありますが、そうなると、炎症後色素沈着の可能性・
ダウンタイムの可能性・最悪瘢痕の可能性が出てきますので、それならQスイッチ・レーザーをやった方が
確実だし安全なのでは、と考えるのが医学的に正解「でしょう。
というわけで、みなさまもあまり過度な情報に流されないようにご注意くださいね
美白の正しい治療はシャルムクリニックまでお越しくださいね