こんにちは晴れ

院長の櫻井ですニコニコ

今日は基底細胞癌の手術がありました病院

基底細胞癌は、皮膚癌の1種で、ほくろと誤診されて放置されていることも時々ありますガーン

診断は、まず、ダーモスコピーという専用の拡大鏡↓

シャルムクリニックのブログ

を用いて、所見を調べ、疑った場合は組織検査を行い、確定診断に至ります。

基底細胞癌自体は、癌とはいえ、中では悪性度は低い部類に分類され、転移は基本的にはしない

考えていいものですが、局所破壊性があるため、放置していくとどんどん拡大し、また、深くまで及んでしまう

ため、絶対治療しないといけません。

今日の症例は、内眼角部に位置する基底細胞癌で、バイアスピリン服用中、という、いやな条件が

重なっていましたが、肉眼的辺縁から3mmマージンで切除しました(基底細胞癌は、一般的に5mmマージン

ですが、結節型・局面型で境界が明瞭なタイプは、マージンを詰めることが可能です。逆にmorpheaタイプは

1cmマージンでも断端陽性となり得るため、術中迅速病理を行うか、切除の上、人工真皮を貼付して病理の

結果を見て拡大切除をしなければなりません。)

基底細胞癌は珍しいものではなく、先日も、顔のイボ(脂漏性角化症)のCO2レーザー治療希望でこられた

患者さまで、「ついでにこの小さいほくろ(1mm大)もとってほしい」といわれたものが、どうもほくろにしては

何かがおかしい、ダーモスコピーでも決め手に欠ける、と感じたため、レーザーではなく、3mmパンチで

全切除生検したところ、基底細胞癌であったケースがありました。1mm大で早めに切除できてよかったです。

このようなケースを経験すると、おそらく「ほくろ」ということでレーザー治療されてしまって、何年か後に

再発してきてしまう基底細胞癌のケースというのは多いんだろうなあ、と推測しています。

何度かブログにも書きましたが、皮膚癌の診断で最も大切なのは、まず疑うこと、そして組織検査を躊躇

しないこと、これに尽きます。

そして、疑うには、たくさんの症例を経験していることが非常に重要となってきます。(美容外科・美容皮膚科

などで、皮膚科・形成外科専門医以外の医師に「ほくろ」「できもの」の治療を受けるときに、悲劇は生じえ

ます。)

皮膚癌がご心配な方、ほくろ・できものをとりたい方・気になる方は、ぜひご相談くださいね音譜