こんにちは晴れ

院長の櫻井ですニコニコ

安易なレーザー治療は禁物という教訓的な症例を経験しましたので書き留めます。

数か月前に他院で、鼻背部のできものに対して、「脂漏性角化症」(老人性のイボ)との診断のもと、

炭酸ガスレーザー治療を行ったがすぐ再発し、再度炭酸ガスレーザーを照射してもすぐに再発した

というケースです。2回目の照射に際して組織検査もあわせて行い、日光角化症(表皮内有棘細胞癌)

と診断されたということでした。結局すぐに再発してしまったため、当院を受診されました。

初診時、鼻背部に径1cm大の萎縮性紅斑があり、その中央部に径5mm大の角化性黒色腫瘤を認め

ました。腫瘤を含めて組織検査を実施したところ、腫瘍細胞は真皮網状層に達し、もはや、日光角化症

ではなく、有棘細胞癌に進展していました。すなわち、転移のリスクがある、ということです。

レーザー治療を行う際には、確実な診断が求められることを、如実に物語るケースだと思います。

レーザー治療を御希望の方は、ぜひ専門医を受診くださいね。