こんにちは晴れ

院長の櫻井ですニコニコ

今日は水いぼについて。

水いぼの治療に関しては、皮膚科医、小児科医の違いだけでなく、皮膚科医の中でも

統一見解がなく、困ったところです。

そのような状況下で、日本臨床皮膚科医会および日本小児皮膚科学会により先日、

とびひはプールはダメ、水いぼはプールに入ってもいい

という見解が表明されました。→ http://www.jocd.org/pdf/20130524_01.pdf

サイトから引用すると、

プールに入ってもいいの?
1) 伝染性膿痂疹(とびひ)
かきむしったところの滲出液、水疱内容などで次々にうつります。プールの水ではうつりませ
んが、触れることで症状を悪化させたり、ほかの人にうつす恐れがありますので、プールや水泳
は治るまで禁止して下さい。
2) 伝染性軟属腫(みずいぼ)
プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル、浮輪、ビ
ート板などを介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けて下さ
い。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。

となっています。

私の考えでは、

とびひ→これは明らかにダメ。接触感染なので他の子にもうつすし、患部も悪化する。

水いぼ→微妙。まず、水いぼが数ヶ月から数年で自然治癒する疾患なので話が複雑になってくる。

そもそも水いぼに気づかずプールに入っている子もたくさんいるし、治療が済んだ(全て取った)から入って

100%問題がないかというと、潜伏感染しているものもあるだろうし、そもそも治癒判定が非常に曖昧。

しかし、水を介しての感染はないとはいえ、接触感染するし、ビート板や浮き輪などを介しては感染する

ので、水いぼの子がプールに入れば他の子にうつし得る。果たして、明らかに水いぼの子がプールに

入っていて、自分の子が感染した時に、親は冷静でいられるのか?そういう社会的な意味も含めて、

プールには入らせない方が無難ではないか。

というところです。

日本臨床皮膚科医会の見解は、


水いぼの子が、他の子と触れ合うことなく+共用物を使うことなく、プールでじっとしていられるのであれ

ば、プールに入ってもいいですよ


と書いてあるようにしか解釈できません。これって現実的ですか?

あるいは、水いぼは自然治癒するので何もせずともよい、という理解が広まることを期待しているのかも

しれませんが、それであれば、共用物の使用の制限もなくすべきです。

どうもこの見解はどっちつかずの意見のようで、かえって現場に混乱を招くだけのような気がします。

みなさま(特に同業者の方)の意見はいかがでしょうか?