こんにちは
院長の櫻井です
今日は、初心者向けの問題です。
症例:10代、女子
両下腿屈側に湿布を貼っていたところ、同部位に境界明瞭な紅斑が出現し、かゆみを伴う。
1週間前に近医にて抗ヒスタミン剤内服およびvery strong classのステロイド外用剤を処方されるも
改善せず。
さて診断は?
A.ケトプロフェン(モーラス)による光線過敏症
ポイントは、下腿、という部位です。この時期は、短パンになりますから、下腿は露光部位という
ことになります。
これと、モーラスによる光線過敏症の知識があれば、一瞬で診断がつきます。(患者さんが、モーラス
を使っていた、と言わなくても、診断できなくてはなりません。)
モーラスは、貼付後、数ヶ月間はその部位で光線過敏の原因となりえます(persistent light reaction)。
そのため、かぶれの治療をするだけでは不十分で、徹底的な遮光を指導しないと治らないのは
当然と言えます。