今日は以前のブログ(http://ameblo.jp/charme-clinique/entry-11928729436.html
)の続きです。
症例:72歳、女性
生下時より左大腿部の臀部の付け根付近に母斑があった。17歳の時に、有名な美容外科の
J病院でT字型に部分切除を実施した。(全切除→植皮の説明もあったが、当時の値段で20万円
と言われ、断念した。)その後、気にはなっていたものの、特に治療せず、最近になって、やはり
取りたい、との希望から2014年9月当院初診。
初診時、写真のように、左大腿部に8cm×7cm大の有毛性の黒色斑があり、内部にはT字型の
切開痕がありました。
6ヶ月おきの分割切除の計画を立てて、まず1回目の切除を実施しました↓
1回目の手術でできるだけ大きく切除しました。いわゆるdog earができますが、2回目の手術を
待機する間にだいぶなじんでいくこと、2回目の手術時にまだ残存していればそこも含めて切除
すればいいので、まずはできるだけ取り切ることが重要です。
その後、経過を見ながら、皮膚の緊張がやわらかくなってきたため、 本日、2回目の切除
を実施しました。
術直前↓
術直後↓
前回のdog ear部を含めて全切除し、少し縫合を工夫して、皮膚の緊張もほとんどなく、縫縮できました。
8cmX7cm大の局面を、11cm長の線状の傷にできました
この患者さまにとっては、55年ぶりの手術を実施し、完治させることができました。
なんとも感慨深いものがあります