こんにちは
院長の櫻井です
季節柄、お子さんのしもやけが多いです。
しもやけと一口に言っても、明らかにすぐ診断がつく簡単なものから、経験がないとなかなか診断が
つきにくいものまで様々なバリエーションがあります。
いわゆるT型と言われるびまん性に腫脹するタイプなんかでは診断は容易ですが、それでも研修医
なんかではひょう疽などと誤診することもありえますし、いわゆるM型と言われる多形紅斑様の浮腫性
紅斑が指趾以外の掌蹠にも多発するタイプなんかでは、ある程度の臨床経験がないとしもやけを
疑うことすらままならないでしょう。
また、しもやけの厄介なところは、治療のバリエーションが少なく、なかなか治りづらいものがしばしば
ある点です。環境要因によるものですので、致し方ないといえば致し方ないのですが・・・・
一般的には、ヒルドイドソフトやプロスタグランディンなどの血流を改善する外用剤や、紅斑の強い
部位にステロイド外用剤、また、ビタミンEなどの血流を改善する内服薬や漢方薬等を適宜組み合わ
せて対処します。
更に深く突っ込むと、成人のしもやけの場合、膠原病の一症状であることもあり、成人例では、
爪囲紅斑・NFBの有無も確認する必要があります。
簡単な疾患ですが、なかなかどうして手こずることもあるものなんです。