こんにちは
院長の櫻井です
今日は慢性蕁麻疹の治療について。
慢性蕁麻疹とは、蕁麻疹が1ヶ月以上(海外では6週間以上)出没を誘因なく繰り返すもの
をいいます。
血液検査を実施しても95%以上は特記すべき異常所見が得られないというのも、ある意味
特徴的と言えます。
この際の治療において、抗ヒスタミン剤・H2ブロッカー・ロイコトリエン拮抗薬・レセルピン・
漢方薬、症状によってはステロイドやシクロスポリンなどなどを適宜組み合わせて対処
します。
時々「薬を飲んでも良くならない」と受診されて、よくよく聞くと、飲んでいる間はおさまって
いるけれども飲まないと再燃する、という症状の方がいらっしゃいます。この状態は、
薬を飲んでも良くならない、というべきではありません。慢性蕁麻疹の治療はあくまで
対症療法です。つまり、薬を飲んでおさまっていれば、それでいいんです。(高血圧や
糖尿病などの治療も同様なのに、なぜか、アトピー性皮膚炎や慢性蕁麻疹の患者さんは、
このような表現をすることが多いのが不思議です。)
慢性蕁麻疹自体は殆どがいずれは自然治癒する疾患ですので、それまで薬で
コントロールする、というのが治療目的となります。