こんにちは晴れ

院長の櫻井ですニコニコ

「湿疹・皮膚炎で治療しているのによくならない」と受診される方の中に、よくありがちな

パターンで、正しい診断およびその症状に対して適切なステロイド外用薬を使用している

にもかかわらず、ステロイド外用薬の使用方法が適切でないために、経過が長引いている

方がいらっしゃいます。

「薬はどう使っていますか?」と聞くと、「よくなったらやめると、すぐ再発する」と。

「よくなったらというのは、少し痒みがとれた時点でやめていませんか?」と聞くと、

「そうですけど」と。

このパターン、実に多いんです。

私は常々患者さんに説明するんですが、ステロイドは痒み止めではないんですね。(痒み

止めは抗ヒスタミン剤。)ステロイドは抗炎症薬、つまり、炎症止めなんです。炎症を止める

結果として、痒みがとれる。逆に言えば、炎症が残っている間にステロイドをやめてしまう

と、当然またぶり返す。つまり、炎症の症状が完全になくなるまでは継続すべきです。

(火が完全に消えるまでは水を掛け続けなければなりません。)

では、炎症の症状とは?これは、赤み・痒み・ざらつきの3点です。この3点のどれか1つでも

残っている間は、炎症があると判断します。この3点が完全に消えて、ようやく中止すること

が可能となります。(アトピー性皮膚炎のProactive療法は、正しい使い方でも頻繁に再発を

繰り返す人に対する治療法であり、これは、そのようなケースにおいては正常に見える皮膚

でもsubclinicalな炎症があると考えて対応しています。)

病院に行っているけどなかなかしつこく繰り返す、とお悩みの方は、まず、この適切な使用

方法を実施してみてください。