今日は、教科書的には有名だけれども、あまり出会う機会は少ない症例。
症例:50代、女性
現病歴:3か月前から下肢に始まり体幹部、さらに上肢にも紅斑が多発してきたため、
他院受診するも、皮疹は出没を繰り返すため、本日当院初診。
現症:体幹部・下肢に、軽度の掻痒を伴う、米粒大までで鱗屑を付着する、境界明瞭な
紅斑が多発。上肢にも散在する。
さて診断は?
A.(尋常性乾癬に移行しつつある)滴状乾癬
問診にて、発症前に感冒症状があったことが確認できました。
滴状乾癬は教科書的には小児に多いとされますが、成人例も珍しくはありません。
しかし滴状乾癬自体はあまり診療する機会は多くなく、年3,4人くらい程度というのが実感
です。
本例は経過が遷延していることから尋常性乾癬に移行しつつあると考えました。
まずは、アレグラ・ルリッド内服、ドボベット軟膏外用にて加療を開始しました。
経過によっては全身NBUVB照射を開始する予定です。