先日の症例より。

 

症例:30代、女性

 

現病歴:10年前に交通事故にあい、以後、偏頭痛が出現。MRIでは異常所見なく、

 

脳外科でイミグラン等投薬を受けるも経過ははかばかしくなく、何かいい中医薬は

 

ないかと相談された。偏頭痛は、天気が悪くなる時(雨・寒い時)に出やすく、冬に

 

悪化し、痛みは締め付けられるような痛みであり、ひどい時は仕事を休むほどである。

 

生理周期との関連・ストレスでの悪化はない。

 

その他、問診で得た情報として、

 

常に下痢気味、風邪をひきやすくはない、発汗正常、昔から四肢末端の冷え性、

生理周期整・生理痛軽度・出血量色調正常、下肢に浮腫、腰膝酸軟なし、夜間尿

なし、手足煩熱なし、口乾・口苦なし

 

舌診:暗紅色・胖大・歯痕+ 舌苔白膩

 

 

 

 

 

さて処方は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A.半夏白朮天麻湯合釣藤散合桂枝茯苓丸加薏苡仁加附子

 

 

 

 

 

 

 

 

外傷後に出現した難治性の疼痛であることから舌には反映されてはいない

 

ものの瘀血の存在を疑い、疼痛の性状および脾気虚の存在から痰湿の関与

 

は明らかであり、それに平肝熄風の投薬ということで以上のような合方としました。

 

投与後1週間で症状は著明に改善していました。