今日は教科書的典型例。
症例:80代、女性
現病歴:数日前より、微熱とともに、腰背部に大きな浮腫性紅斑が出現しては
翌日に色素沈着を残して消退し、また別の部位に同様の紅斑が出現すること
を繰り返していた。なお、脳梗塞のため意思疎通がはかれず、痒み・痛みなど
の自覚症状は不明。1/9当院初診。体温37.5℃。
現症:写真に示す。
さて診断は?
A.Sweet症候群
初診時に院内迅速採血にて、WBC 6200(Neut 75.0%),CRP 8.1でした。
臨床症状・血液検査結果から、Sweet症候群を第一に考え、即時生検を
実施し、ファロム・ヨウ化カリ・アレグラ内服を開始しました。(ちと節操ない
処方ですかね・・・)
1/13再診時には、解熱しており、皮疹は消退し新生疹もなくなり、
WBC 5900(Neut 61.2%),CRP 2.2まで改善。
1/23本日抜糸時の写真↓
本日はWBC 6600(Neut 55.2%),CRP 0.8とさらに改善していました。
病理組織学的所見はneutrophilic dermatosisであり、血液検査上、
フェリチン正常範囲内、抗BP180抗体陰性、C1q正常範囲内でした。
(なお、既往歴に血液疾患はありませんでした。)
ヨウ化カリのみ継続としました。