今日は、レベルが低すぎて話すのも残念ですが、これが
世間で一般的という話。
症例:70代、女性
現病歴:頬に「シミ」があるため、某大手美容外科@銀座を
受診。
シミ取りのレーザーをしたが変化がなかった。再診した
ところ、「取れないなら悪性の可能性がある」といわれ、
「大きい病院の皮膚科受診」をすすめられ、総合病院皮膚科
を受診したところ、「悪性ではない。美容皮膚科でしっかり
したところに受診するように」とすすめられ、当院を紹介
された。
現症:左頬にダーモスコピーで明らかに脂漏性角化症の
所見。
あー、です。そりゃあ、脂漏性角化症は、シミ取りのレーザー
(ピコやQスイッチ)じゃあ、とれません。Er:YAGか、CO2
ではないと。
この話には2つの罪があります。
正しい診断をせずに患者さんから必要がないお金をとった
ところと、あまつさえ自分が誤診してるくせに患者さんに
「悪性かもと」不必要な不安をあおった点です。
まあ、大手美容外科の医者は、シミだと信じていたのでしょう。
それで、悪性かも、と考えたのは、その状況下では、悪くない
選択肢かもしれません。しかし、皮膚科専門医の意見から
すると、ただの素人ですね・・・
こういうのをよくみるのが僕ら皮膚科専門医なので、
美容皮膚科診療には、専門医を選んでもらいたいなー、
とつくづく思いますね。