こんにちは晴れ

院長の櫻井ですニコニコ

どんな病気でも、通り一遍の治療だけで簡単に治ってしまえば専門医は必要ないわけで、

逆に、通り一遍の治療では治らない、あるいは、通り一遍の治療をしたら大はまりするケースがあり、

そこに専門医の存在意義があると思います目また、そういうケースが、診療する立場からすると、

テクニックの見せ所でもあり、面白いところでもあります得意げ

水虫治療も意外と奥が深く、抗真菌薬を外用するだけではかえって悪化しうるケースもあり、そういった

ケースをいかにサルベージし、テクニックを駆使して治療するかが、皮膚科専門医の技量といえますひらめき電球

たとえば、趾間が浸軟した(ふやけている)水虫をよくみかけますが、これをバカの一つ覚えのように、

ルリコンクリーム外用を繰り返すと、かえってクリームの刺激性により、浸軟部がかぶれてくる、という

リスクがあります。クリームは使い心地がいい反面、刺激性があるため、かぶれのリスクがどうしても

軟膏に比べると高いんです。(あと、その前に大前提として顕微鏡検査で水虫であることを確定診断


することが最重要です。)

こういったケースでは、私がよくやる手としては、5本指靴下にしてもらうのは必須として、抗真菌薬軟膏

(クリームではなく軟膏は、刺激性が少なく安全に使用しやすい。)外用か、浸軟がひどいケースでは、

軟膏でも危ないので、テルビナフィン内服+ステロイド・亜鉛化軟膏混合剤外用ですね。

また、浸軟しているケースでは必ずWood灯というブラックライトをあてて、紅色陰癬(細菌感染症)

合併していないかチェックし、合併している場合は、抗生剤軟膏外用ないしは抗生剤内服を併用

もします。この辺になってくると、かなりマニアの領域になってきますが・・・あせる

私の皮膚科医としての専門分野は、アトピー・乾癬・レーザー(東大病院では以上の専門外来で

診療に従事)ですが、皮膚科専門医としては、さまざまな皮膚疾患に精通する必要があり、

特に水虫のようなcommon disease(よくある病気)では、そのvariant(特殊型)に関してもしっかりと

治療できなければならないと考えています得意げ

今日は結構マニアックな話になってしまいましたね・・・あせる

読者の皆様には、水虫を治すにも専門医は色々と考えていることが伝われば幸いです音譜