先日の続きです。
まず、水いぼについて整理しましょう。
まずは、一般論として、
・水いぼは、小児に好発するウイルス感染症であり、他人に接触感染し得る。
特にプールでの接触感染や、ビート板、タオルを介しての感染が知られている。
そのため、プールは、各施設にもよるが、禁止とされているところがほとんどである。
・水いぼは、数週間から数ヶ月間の潜伏期間(隠れてひそんでいる期間)がある。
・水いぼの唯一確実な治療は、摘除(つまみとる)であり、痛みを伴う。局所麻酔テープが
保険認可されたため、痛みは以前よりは大幅に緩和されたが、痛みがゼロになったわけではなく、
また、小児にとっては、レーザー治療と同じく、何かされるという恐怖感が非常に強い。
・水いぼには他の治療もあるが、どれも必ず治るというものではなく、決め手にはかける。
・水いぼは、炎症を起こして湿疹やとびひを併発することもある。
・水いぼは、アトピー性皮膚炎や湿疹に併発した場合、掻破に伴い、播種しやすい。
・水いぼは、湿疹の治療に用いるステロイド外用薬によって増える可能性がある。
・そしてこれが最重要ですが、水いぼは、数ヶ月から2,3年で自然治癒する。
ということです。
また、水いぼ治療のガイドラインないしはコンセンサスですが、
・イギリスのガイドラインでは、水いぼの治療は不要であり、プールの制限も必要ない、
となっている。
・日本小児皮膚科学会の声明として、「プールの水ではうつりませんので、プールに入っても構いません。ただし、タオル、浮輪、ビート板などを介してうつることがありますから、これらを共用することはできるだけ避けて下さい。プールの後はシャワーで肌をきれいに洗いましょう。 」となっている。
・アメリカでは水いぼがある場合は防水テープを水いぼに貼ってから入るようにすすめられている。
ということです。
続きはまた明日。
to be continued…
番外編~3/11の「額の外傷性瘢痕修正 」のその後
3/11の続き+どうもパソコンによってはそのときの写真が表示されないようでしたので、
もう一度掲載します。
4か月前に転倒して額を切り、救急病院で縫ったが、傷跡が気になるとのことで受診されました。
ざっくりと縦に傷跡があり、横ジワがずれた状態で縫合されていおり、やや陥凹しています。
引きつる感じが強いとの訴えもありました。
そこで、W形成術を実施しました。
↑眉毛の上縁がずれないように縫合した後の状態です。
横ジワのズレも修正できました。ペンローズドレーンを留置しています。
本日抜糸しました。経過良好だと思います。
※シャルムクリニックは、1/8(水)より、水曜日の診療も開始いたしました
水曜日はまだまだ認知されていないこともあって待ち時間が非常に少ないですので、
いぼの液体窒素治療や、水いぼの治療など、定期的に同じ治療を受けられている方、
また、病状が安定しており長期間同じ薬を継続されている方、お仕事が忙しくなかなか病院の
待ち時間を確保できない方、など、水曜日の受診がおすすめです
水曜日は保険診療のみの診療となりますので、自由診療ご希望の方は、それ以外の曜日の
ご受診をお願いいたします。(自由診療の、2回目以降の点滴、および、薬の処方のみの方は
受付可能です。)