本日の症例より。
40代、男性。
数ヶ月前より、背部に痒みがあり、当院初診。
現症:中背部に、両手掌大の紅斑が存在し、辺縁には紅色丘疹が紅斑を取り囲むように多発している。
足・手に落屑・小水疱などはなし。
さて診断は?
A.体部白癬
顕微鏡検査にて真菌陽性でした。
今回は、一見して簡単に見えますが、実は、知識がある人は、もう一つ別の鑑別診断も
思い浮かんだはずです。
さてその疾患は?
A.遠心性丘疹性紅斑(渡辺)
もちろん、顕微鏡検査で真菌陽性であったことから、遠心性丘疹性紅斑(渡辺)は否定できるのですが、
真夏に男性に環状紅斑が出現した際には必ず鑑別に挙げなければなりません。
原著では、足白癬の合併も多いとの記載もあります。