今日は研修医向けの問題。

症例:11歳、男子

以前より口角に亀裂を繰り返し、外用薬を処方されるも難治。既往症として、喘息に対して

ステロイド吸入療法中。

さて診断は?

A.口角カンジダ症

顕微鏡検査にてカンジダ陽性でした。また、口腔粘膜にも白苔が付着していました。

口角は、構造上、唾液がたまりやすいため、カンジダが増殖しやすい部位です。そのため、

口角炎においては、かならず顕微鏡検査でカンジダの有無を確認しなければなりません。

また、1回で検出できない場合もあるため、難治性の場合は繰り返し顕微鏡検査を行う必要が

あります。

本症例のように、ステロイドを吸引していると、口腔内カンジダ症も合併しやすくなります。

治療は、私の場合は、フロリードゲル外用、口腔内にも広範囲病変があるならイトリゾール内用液、

併用注意薬がある場合はジフルカン内服を頻用します。(昔ながらのファンギゾンもありますね。)