これは、Diagnosis at a glance(見た瞬間診断)で。
症例:20代、女性
現病歴:数日前から右手関節部に強い痒みのある浮腫性紅斑およびその上に小水疱が多発して
きたため当院初診。毛虫に触れたかもしれないとのこと。
現症:右手関節部を取り囲むように境界明瞭な浮腫性紅斑およびその上に緊慢性小水疱が
存在するが、写真に示すように橈側部には病変は存在しない。
さて診断は?
A.モーラステープによる光接触性皮膚炎
「モーラステープを貼りませんでしたか?」とお尋ねしたところ、2週間前に使用歴がありました。
モーラステープの主成分であるケトプロフェンは、貼付部位に数ヶ月以上残留することが
知られており、治療には徹底した遮光が必要です。