本日の手術から。
右1指背でMP関節近傍の7mm大の、結節状に隆起するやや柔らかめの常色腫瘤(神経線維腫?)
です。

ここで2つの問題があります。
駆血法とデザインの問題です。
まず駆血に関してですが、通常、指の手術では、指の根元をネラトンやゴム手袋を切ったものなど
で駆血するのですが、このケースでその駆血法を用いると、術野にかぶってしまうこと、および、
術野が腫脹してしまう問題点がありました。その点に関しては、タニケットを使用して上腕部で
駆血することとしました。
次にデザインですが、やや大きめの腫瘍で、紡錘形に切除縫合では、そもそもが皮膚に余裕
がない部位であるし、またひきつれ・運動障害が出るのはまずいし、強引に寄せて傷が開いた
場合には治癒が遷延するし、関節に切開線がかかるのは避けるべきだし・・・、といろいろ考え、
bilobed flap(双葉皮弁)で再建することとしました。
手術直後↓

まったくテンションがかからずに縫合できました。