これはなかなか厄介な問題。

症例:12歳、男子

現病歴:以前より顔面に重度のにきびを繰り返し、嚢腫状となり何度も切開を繰り返して

いる。ディフェリン、べピオなどで治療するも難治のため当院初診。

さてここで私が選択した治療は何でしょうか?

まず、診断は、にきびというよりは、慢性膿皮症というべきでしょう。

この症例が20歳近ければ、まずは内服レチノインを選択すると思いますが、12歳です。

内服レチノインはエトレチネート同様、長期服用にて成長期の骨形成不全を引き起こす

可能性があります。(5ヶ月程度であれば大丈夫というデータもありますが。)

慢性膿皮症ではなかなかレチノインを離脱しづらいですから、若年者には最初からは

使いづらいです。ということで、レクチゾール内服としました。

定期的に血液検査でフォローしながら効果を見ていく予定です。