爪白癬の新規内服薬「ネイリンカプセル」の処方が解禁
となりました。
爪白癬の治療として、きちんと治そうとするのであれば、
これまでの薬剤の選択肢としては、薬効で書くと、
テルビナフィン内服>>>>>イトラコナゾール内服>エフィナコナゾールor ルリコナゾール爪外用液>>>>>従来の抗真菌外用薬
というものでした。
僕は基本として禁忌がなければテルビナフィン内服を
第一選択とし、内服不可能なケース・希望しないケースでは
爪外用液、コストネックとなるケースでは従来の抗真菌外用薬
としていますが、テルビナフィンは定期的な肝機能検査が必須
なため、そこを敬遠する患者層が一定数あります。
今回のネイリン(トリアゾール系)の特徴は、
・薬効がテルビナフィンと同等
・1日1回3ヶ月の服用(テルビナフィンの本邦での服用期間
の半分で済む)
・血液検査は必須ではない(ここは新薬なので内服前と
1か月後目に検査しておいた方が無難)
・併用禁忌薬がない(イトラコナゾールは併用禁忌・
注意薬が多い)
・保険適応が「爪白癬」のみで、爪外用液と同様、
レセプト上、真菌顕微鏡検査の算定がなければ査定される
(皮膚科医以外の処方は困難な薬ということです)
というところです。
そのため、過去にトリアゾール系抗真菌薬による薬疹の既往
などがなければまずは爪白癬の第一選択治療薬として使える薬
となりそうです。