先週ついに、重度の円形脱毛症の新規治療内服薬

オルミエント

が承認されました。(もともとアトピー性皮膚炎で承認済でしたので

適応追加となります。)

オルミエントは、生物学的製剤と並んで開発ラッシュ中の、JAK阻害薬です。

円形脱毛症の治療は、急速進行時のステロイドパルス療法(入院が必要)、

ステロイド内服(効果はあるが、減量中に再燃が必至)、ステロイド局注、

局所免疫療法(SADBE、DPCP)、光線療法、液体窒素療法、ステロイド

外用などがありますが、重症例の第一選択とされているステロイド局注や

局所免疫療法をもってしても、効果は華々しくはなく、非常に難渋する

疾患です。また、一度治っても、繰り返しやすいのも本疾患の特徴です。

当院では、オルミエントやリンヴォックといったJAK阻害薬を積極的に

使用しており、円形脱毛症に対してもオルミエントを積極的に導入して

います。

ここで実際の症例の経過。

 

症例:30代、男性

現病歴:もともと中等症のアトピー性皮膚炎あり。10年以上前から

全頭型の円形脱毛症があり、大学病院脱毛症外来で光線療法や局所免疫療法

など様々な治療を受けていた。治療継続希望にて当院を受診し、以降同様の

治療を継続していた。一時、発毛が少し見られたこともあったが、結局

抜けてしまいほぼ100%の脱毛斑となった。2021年12月に、オルミエントが

治験でかなり効果がよかったことを知り、中等症のアトピー性皮膚炎も

併発することから、円形脱毛症に対する効果を期待して、2022年1月に

オルミエント投与を開始した。(投与前血液・尿検査、胸部Xp実施済。)

1か月目の検査目的来院時にはまだ変化はなかったが、3か月目の検査目的

来院時には90%の面積に発毛が見られました!私も患者さんも劇的な効果

にびっくりしました。

 

重症例だけでなく、一旦生えそろった後に定期的に広範囲に円形脱毛症

を繰り返すケースもよく経験しますが、こういう時にも、改善させた後の

維持療法としての投与法や、難治性の蛇行型の円形脱毛症にも投与して

みたいと考えています。先日、アトピー性皮膚炎がベースにあり局所免疫

療法で強烈にかぶれてしまったケースにも投与を開始しています。

オルミエントを検討されている方はご相談ください。