今日は、Diagnosis at a glance(見た瞬間診断)で。
症例:60代、女性
既往歴:乳癌(3年前に手術、現在投薬無し)、橋本病で治療中
現病歴:約2年前から右下腿遠位1/2~右足関節内側にかけて連続
して色素沈着を伴う陥凹が出現したため近医を受診し、大学病院を
紹介され血液検査等したが原因不明とされた。病変はさらに拡大
傾向を示し、当院を紹介初診となった。
現症:写真に示す。


さて診断は?
A.限局性強皮症
初診日に上記を考え皮膚生検、血液検査を実施しました。
検査結果:
一般血算・生化学検査に特記すべき所見なし。
CK,Ald正常範囲 CRP 0.06, Ferr 154↑
抗核抗体×40,ds-DNA,ss-DNA,RNP,Topo-Ⅰ,セントロメア,
RNAポリメラーゼⅢ,SS-A,ARS,LA,カルジオリピンβ2-GPI
全て陰性 sIL2R 356
病理組織学検査 真皮網上層から皮下組織にかけて硬化した
太い膠原線維が増加。エクリン汗腺周囲の脂肪組織は膠原線維
で置換されている。
以上より限局性強皮症と診断しました。(臨床写真をよく見てみる
と、足関節部にはlilac ringもありますね。)
成人発症の本症は長期間の治療が必要です。
特に足関節部で深部に病変が及ぶ場合は可動域制限を来す
ことになるため、タイトコントロールが必要となると考えられ
る(抗IL-6製剤など)ため、大学病院紹介としました。