本日は腫瘍診断における画像診断の重要性を示す1例。
症例:50代、男性
現病歴:数か月前より右側頭部に腫瘤を自覚。徐々に大きくなってきたため、
切除希望にて当院初診。
現症:写真に示す通り、右側頭部に2cm大でドーム状に隆起する腫瘤があり、
下床との可動性は良好。

エコーを撮影すると、

腫瘤内部に拍動性の血流を認め、周囲の血管と連続している。
実際腫瘤の尾側をやや深めに触診すると、動脈の拍動を触知しましたが、
腫瘤自体に拍動はありませんでした。
さて診断は?
A.浅側頭動脈瘤
浅側頭動脈瘤は比較的まれな疾患で、外傷を契機に仮性動脈瘤として
発生することが多いとされていますが、真性動脈瘤の報告もあります。
本症例では、明らかな外傷の記憶は定かではありませんでした。
このケースを安易に「粉瘤」と誤診して「くりぬき法」をするような
医師がいたとしたら・・・
ぞっとしますね・・・
僕は常々、皮膚・皮内病変にはダーモスコープ、皮内・皮下以下病変には
エコーを積極的に使用しています。目視だけでは見えないものを可視化
してくれるのが画像検査です。手術をする際には画像検査はマストと言って
いいでしょう。