今日は難しい問題。
症例:40代、女性
既往歴:特記すべきことなし
現病歴:7,8年前から右前腕に白色調の小丘疹が多発し、近医受診
するもよくわからないと言われていた。治療希望にて当院初診。
現症:右前腕の主として伸側に、自覚症状を伴わない、3mm大程度
までの硬い白色調丘疹が多発。
さて診断は?
A.acral persistent papular mucinosis
個疹はwhite fibrous papulosisof the neckのような臨床像でしたが、
前腕だし、診断は???でした。そのため、生検を実施し、
mucinosisと確定診断に至りました。(病理検査申込書の、臨床診断の
欄には、苦し紛れに、focal dermal elastosisと記載・・・)
本疾患は、papular mucinosisの類縁疾患とされており、そのため、
基礎疾患(多発性骨髄腫、形質細胞異常増殖症、糖尿病、C型肝炎)
がないかの精査が必要となるため、血液・尿検査(免疫電気泳動含む)
を実施し、現在結果待ちの状態です。
有効な治療はないとされていますが、光線療法の有効例の報告があるため
narrow-band UVB療法を開始しています。