本日の症例より。

30代、ベトナム人女性。全身の皮膚を美白するための点滴をしたいという

希望があり当院受診。

美白といえば、いわずと知れた、高濃度ビタミンC点滴がありますが、

禁忌となるケースがあります。その一つが、

G6PD欠損症

という遺伝性疾患です。

G6PD欠損症がある人がビタミンC15g以上を点滴した場合、溶血性貧血

となり死亡する事例が報告されています。

G6PD欠損症は、東南アジア・アフリカ・地中海沿岸で多いことが

知られており、この疾患を持っていると、マラリアに対して強くなるため

この地域で広がったと考えられています。(なお、日本人の有病率は0.1%

くらいのようです。)

今回はベトナムの方でしたからそもそも可能性が高いので検査は必須なのは

自明ですが、例えば、中国でも南寄りですとベトナムと隣接していますから、

中国人でも本疾患の方がいる可能性はあり、やはり検査は必須です。

当院でも中国の方が受診されるケースがありますが、他院で検査なしで

高濃度ビタミンC点滴をしていた、というケースを時々経験します。

おそろしい・・・💦

当院では日本人含めすべての高濃度ビタミンC点滴希望の患者さんにG6PD

測定を実施しています。なお、検査は数分で院内で測定でき、一生に1回

すれば十分です。

G6PD測定値は2.5以上が正常であり、今日の患者さんはなんと、0.5でした。

つまり、G6PD欠損症の診断となり、高濃度ビタミンC点滴は禁忌であり、

次善の策として、グルタチオン点滴(白玉点滴)を開始することとしました。