こんにちは。

院長の櫻井です。

今日は皮膚がんのお話です。

クリニックオープン前に内覧会で無料皮膚がん検診を実施しました。

14人の方が検診に来られました。

そのうち13人の方は、ほくろ・脂漏性角化症などの良性のものでしたが、1人の方が残念なことに

皮膚がんでした。

70代の女性の方で、10年来の左手掌の悪性黒色腫(ALM)でした。

肉眼的にもALMですし、ダーモスコピーという拡大鏡でも典型的パターン(parallel ridge pattern)を

呈していました。

10年くらい前から、他のクリニックで、問題ないから様子を見ましょう、と言われていたとのこと。

検診のその場で、皮膚がんの可能性が高いので東大病院を紹介します、とお話しし、先日紹介状を

お渡しし、本日受診結果が返ってきました。

やはり悪性黒色腫であり、入院して切除・植皮・センチネルリンパ節生検予定とのことでした。

確かに皮膚がんの診断は最終的な病理診断でさえ難しいことがあります。

しかし、多くの皮膚がんは、日本皮膚科学会専門医に受診すれば、臨床症状や、ダーモスコピー


という拡大鏡での観察、皮膚生検(組織検査)で、診断はつくんです。

おそらく、その患者さまが以前に受診されていたクリニックは皮膚科専門医ではなかったのではないか…

と思います。

あやしい「しみ」や、ご心配なことがありましたら、ぜひ皮膚科専門医を受診しましょう。

また、今回の経験から、皮膚科専門医として地域医療貢献のためにも、今後も定期的に皮膚がん検診を

開く予定ですので、日程が決まりましたらお知らせいたします。

※お近くの皮膚科専門医は、http://www.dermatol.or.jp/medical-specialist/map/index.html
から検索できます。