不採算ということで、つい最近、
インテバン(成分名:インドメタシン)
アポプロン(成分名:レセルピン)
の製造が中止となりました。両薬剤ともジェネリック
もありません。
インドメタシンは、皮膚科領域では、好酸球性膿疱性毛包炎の
第一選択薬であり、蕁麻疹様血管炎でもよく使う薬剤です。
レセルピンは、皮膚科領域では、難治性の皮膚掻痒症や、難治性の
慢性蕁麻疹でも使う薬剤であり、日本皮膚科学会の蕁麻疹治療の
ガイドラインにも、補助薬として登場する薬剤です。
創傷処置や皮弁・植皮術後の創傷管理に用いるソフラチュールも
数年前に製造中止の寸前まで行きましたし、ちょっと前には
口内炎の外用薬のケナログ軟膏も製造中止となりました。
インドメタシンに関しては、インフリーという薬剤が代替薬と
なりますが、含有量が多いため、処方の仕方を工夫する必要
があります。
レセルピンに関しては、べハイドRA配合錠という高血圧症が
適応の薬剤にも含有されていますが、それと同時に利尿薬も
含有されているため、皮膚疾患のみにおいて用いるのは
難しいのではと思います。
古い薬で薬価も安く、不採算なのはわかりますが、何とか
ならなかったものか、と考えてしまいます。