今日は、簡単だけど、深読みしてはずすこともあるかもな問題。
症例:中学生、男児
現病歴:もともとアトピー性皮膚炎にて当院で加療中。5日前から
背部に皮疹が出現したため受診した。
現症:左肩甲骨下部に3~5mm大程度の痂疲が集簇している。触ると
疼痛がある。背部一面にアトピー性皮膚炎に伴う色素沈着や搔破後の
瘢痕がある。
さて診断は?
A.帯状疱疹
鑑別診断は単純ヘルペスです。
アトピー性皮膚炎というワードから、Kaposi水痘様発疹症を想起して、
単純ヘルペスと考えることも可能な臨床像です。アトピー性皮膚炎の
増悪時に単純ヘルペスが発症することもありますが、アトピー性皮膚炎
が落ち着いている時に発症することもあります。
鑑別方法は抗原検査となります。
VZV抗原検査結果↓
VZV抗原陽性でしたので帯状疱疹と確定診断に至りました。
小児でも、水痘あるいは水痘ワクチン接種の既往があれば、
帯状疱疹を発症することは当然あります。