こんにちは
院長の櫻井です
季節柄、毛虫皮膚炎が多いですね
毛虫皮膚炎は、この時期に頻発し、毛虫皮膚炎になった方で、実際に毛虫に触れた記憶があるのは
2~3割程度であり、残りの人は、気づかないうちに触れていた、洗濯物についていた、などなんですね。
しかし、その特徴的な臨床像から、毛虫に触れたかどうかがわからなくても、診断は容易です。
(ときどき帯状疱疹との鑑別が必要となるケースもありますが、Giemsa染色で鑑別可能です。)
治療も、抗アレルギー剤内服+strongest classのステロイド外用で数日で治りますが、広範囲のケース
では、数日程度のステロイド内服を併用します。
また、この時期は毛虫に限らず虫刺されや、海でのクラゲ皮膚炎など、生物による皮膚炎が頻発します。
生物による皮膚炎は、上述した治療で容易に治癒せしめることが可能ですが、適切に治療しない場合、
結節性痒疹という慢性の痒みの強い皮疹として残ってしまうことがあり、こうなるとかなり治療は難しく
なってきます。(その場合、ステロイドテープ、ステロイド局所注射や紫外線治療を行います。)
したがって、急性期のうちにしっかりと適切な治療を受けることが大切であり、早急に皮膚科専門医を
受診するのが正解、ということですね。