こんにちは
院長の櫻井です
本日の症例から。
50代男性の右下腹部のベルトに当たる部分に写真のような硬い局面が存在し、時々、排膿を繰り返す
ということでした↓
すみません、ピンボケですね・・・
さて診断は?
A.慢性膿皮症
慢性膿皮症とは、慢性的に感染症状を繰り返す皮膚病変であり、有名なものは、
臀部慢性膿皮症(おしりの化膿を繰り返す)、頭部慢性膿皮症(頭の化膿を繰り返す)、
化膿性汗腺炎(わきの化膿を繰り返す)などがあります。
この方の場合は、ベルトなどで慢性的に擦れる刺激によって、この部位に膿皮症を
形成してしまっていました。
慢性膿皮症は、慢性的に炎症を繰り返すために、皮膚がんの発生母地となりうること
が知られており、ある程度進行したものは切除が望ましいとされています。
ということで、切除しました↓
膿皮症の局面から辺縁を少し余裕を持って取り、切除・縫合・ドレーン留置しました。
これにより、膿皮症は完治しましたが、再度刺激を繰り返せば同様の症状が再発することは
想像に難くなく、今後の生活指導が非常に重要となってきます。