本日の症例より。

症例:小学生、女児

現病歴:約1週間前に、学校で左大腿に机のとげが刺さって、自己抜去

した。その後も同部に発赤・疼痛が続くため本日当院初診。

初診時現症:写真に示す。

 

 

 

さて、ここですべきことは?

 

 

A.超音波検査(エコー)

 

なのは、当院のブログの読者の方にはすぐにおわかりいただけました

でしょう(笑)

エコーを撮ると、

 

 

発赤部の冠状断方向の撮像です。

このように表皮直下から斜めに異物が外側方向に向かって刺さっている

のがわかります。異物の長さは5mmを超えるくらいであることもわかり

ます。おそらくとげの残存でしょう。

そうすると、切開の方向・長さ・深さを計算した上で、異物摘出に

望めます。

切開して、すぐに異物を確認し、

 

 

摘出↓やはり机のとげがまだ残っていたんですね。

 

 

 

エコーにより事前に異物を検出することが可能であり、また、メスの

入れ方も決定できますので、やはり、皮膚科診療にエコーはマスト

アイテムと言えるでしょう。