症例:50代、女性
現病歴:4,5年前から口唇・口腔粘膜・舌・掌蹠に黒色斑、爪甲に
色素線条が出現し、総合病院皮膚科を受診、消化管内視鏡検査で
異常所見なく、Laugier-Hunziker-Baran症候群と診断された。
口唇色素斑の治療目的に当院を紹介受診した。
現症:写真に示すように、口唇・指に黒色斑、爪甲に色素線条があります。
Laugier-Hunziker-Baran症候群は、Peutz-Jeghers症候群と鑑別が必要
になる疾患です。両疾患とも、口唇・口腔粘膜・舌・掌蹠に黒色斑が
出現します。
Peutz-Jeghers症候群は、小児期より色素斑が出現し、消化管ポリポーシス
を伴う疾患です。一方、Laugier-Hunziker-Baran症候群は主に成人後から
色素斑が出現し、消化管ポリポーシスは伴わない疾患です。爪甲色素線条
はPeutz-Jeghers症候群では稀とされており、Laugier-Hunziker-Baran症候群
との鑑別点にもなりますが、最終的な鑑別のためには消化管内視鏡検査が
必要です。(ちなみに、Laugier-Hunziker-Baran症候群は、僕は論文で症例
報告したことがあるのでちょい詳しい(笑))
Qスイッチ・ルビーレーザー照射を行いました。
2週間後の写真↓
1回で消失しました。